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今回は弊社の設計・監理により2020年6月に竣工しました『住友共同電力株式会社 給電制御建屋建設工事』についてご紹介させて頂きます。
■ 設計コンセプト
本建屋は住友共同電力株式会社殿における火力・水力発電所の給電状況の監視・制御を主な機能としており、本社事務所に増築する形で建設されました。『人命の安全確保に加えて地震・津波等の災害後も構造体の大きな補修をすることなく機能確保ができること』を目標として、特に下記の点に留意して設計を行いました。
① 建屋の機能を考慮した高い耐震安全性を確保
② 重要機器類を2階へ集約(浸水対策)
③ 空調換気設備のバックアップ確保(非常時の室環境維持)
④ 災害時に柔軟に対応できる執務環境の構築
⑤ 本社事務所や周辺環境との調和に配慮した外観デザイン
⑥ 給電制御システムに対するセキュリティー対策
■ 外観デザイン
外壁には押出し成型セメント版を使用し、アクセントとして一部にリブ付のデザインパネルを採用しました。また、南東角部に高性能熱反射ガラスを使用したカーテンウォール(※)を設けることによって、意匠性を高めると共に、省エネ性能の向上、内部環境の充実に繋げております。
■ 内部機能
建屋のメインとなる監視制御室・執務室では、災害時対策本部として使用することを想定しております。緊急時には執務室から監視制御室のモニター状況を確認できるようにするため、2室の間仕切りとしてブラインドを内蔵したガラスパーティションを採用しました。
※ 高性能熱反射ガラス:
片面に極薄い金属膜をコーティングしたガラスのこと。日射エネルギーの遮蔽による省エネ効果や、昼間外部から室内を見えにくくするハーフミラー効果があります。
※ カーテンウォール:
建物の自重及び荷重を全て柱、梁、床等で支え、建物の荷重を直接負担しない壁のこと。一般的にガラスのカーテンウォールがよく用いられます。
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【施設概要】
建設場所:愛媛県新居浜市磯浦町
構造規模:鉄骨造 2階建て
用 途:事務所
延床面積:1,054.66㎡
建築面積: 545.43㎡
階 構 成 :2階 監視制御室、
執務室
1階 応接・会議室
■ 外 観
■ 内 観(執務室)
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弊社は、今後とも最適な技術とこれまでに蓄積したノウハウの活用により、誠意をもってお客様の想いを形にするお手伝いを行ってまいります。
【 住友共同電力株式会社 給電制御建屋建設工事 補足資料 】
[ 外 部 ]
高性能熱反射ガラスを用いたカーテンウォールで周囲の景色を映し出すことによって、本社事務所や周辺環境との 調和を図っています。(①) 外壁には押出し成型セメント版を使用。リブ付のデザインパネルがフラットな外壁に表情 を持たせています。(②)
① 南東から見た建屋外観 |
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② 外壁を拡大した様子 |
[ 内 部 ]
電気室、サーバー室には非常時のバックアップのために 複数の空調設備を設けています。(③)
室内は、外光を採り入れ清潔で開放的な空間となっています。(④⑤)
建屋1階は来客対応や社員研修等の利用を目的としています。エントランスホール正面には曲線を付けた壁を設け、展示スペースとしています。(⑥⑦) |
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③ 電気室 |
④ 監視制御室 |
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⑤ 応接・執務室 |
⑥ エントランスホール |
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⑦ 大会議室 |
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※PDFファイルが別ウインドウで開きます。 |
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